「低金利の住宅ローンは、急いで返さず投資へ」
僕もそう考えていました。
それでも2026年3月末、残債約1500万円のうち750万円を繰り上げ返済しました。
決め手は、妻の「借金は早く返したい」という気持ちでした。
こんにちは、18年勤めた県庁を早期退職し、主夫FIRE中の円太です。
今回は、投資派の僕と妻がどう折り合いをつけたか、その経緯を書きます。
繰り上げ返済のタイミングは、10年固定の満期だった

わが家は10年前に、中古の一戸建てを2000万円・35年ローンで買いました。
当初10年固定の金利は1.2%。満期で提示されたのが、次の2つです。
- もう一度10年固定にする → 2.45%
- 変動金利に切り替える → 1.575%
固定金利が倍以上になるのは、なかなか衝撃でした。
わが家は変動1.575%に切り替え、残債の半分を返しました。
- 返済額:750万円
- 方式:期間短縮型。月々の返済額はほぼそのまま
- 残りの返済期間:約25年 → 10年ちょっと
- 手続き:労金の窓口で。手数料は明細に記載なし
元本を減らせば、今後金利が上がったときの負担も小さくできます。
完済予定が60代後半から50代前半になったのも、大きな変化でした。
わが家は築年数の関係で、住宅ローン控除はもともと対象外でした。
※当時の制度では、木造の中古住宅は築20年以内などの要件がありました。
控除が減る心配はありませんでした。
「借り換えれば?」と思うかもしれませんが、借り換えは審査を受け直すこと。
無職の僕に、審査の土俵はありません(笑)。
FIREすると、借り換えという選択肢が消える。
退職前の僕に教えてあげたかったことです。
なので、今の金融機関で、金利と残債をどうするか考えました。
決め手は、妻の「借金は早く返したい」

僕ひとりだったら、たぶん繰り上げ返済していません。
- 変動1.575%なら、投資の期待リターンの方が高い
- そのお金もNISAで積立投資に回せば、長期では増える可能性が高い
- 繰り上げ返済は後でもできる。投資に使える時間は戻らない
夫婦で何度か話し合いました。
僕は期待値の話をする。妻は安心の話をする。
どこまでいっても、噛み合わない(笑)。
最後は、僕が折れました。
わが家の平穏には代えられない、と思ったんです。
妻の負担分を、妻側のお金で返す
うちは夫婦の連帯債務で、家の持ち分も半々です。
残債1500万円も、家計の中では「僕の分750万円+妻の分750万円」と整理しました。
妻の負担分にあたる750万円を、妻側のお金で返す。
だから僕の投資資金には、1円も手を付けていません。

僕は投資を続けられる。妻は借金を減らせる。
折れたつもりが、ふたりとも納得できる着地になりました。
僕自身も、残債が750万円になってみると、ちょっと身軽です(笑)。
退職した身としては、資産で完済できる余裕が広がったのも安心でした。
思わぬ壁:「贈与税」の話

ただ、当初は金融機関から「返済は契約者である僕の口座からしかできない」と言われていました。
妻のお金を、いったん僕の口座に移す。
それって贈与にならないか? と気になり、税務署に確認しました。
回答は「夫婦間でも、そのような資金の移動は贈与税の対象になり得る」というものでした。
750万円を単純な贈与として計算すると、贈与税は概算で130万円を超えます。
そこで「妻のお金で、妻の負担分を返す」という整理を伝えたところ、
「それなら問題ないでしょう」という感触でした。
※銀行側に「夫の分・妻の分」という区分があるわけではありません。わが家の負担分としての整理です。
ところが窓口では——「なんやねん!」
書類を整えて労金の窓口に行くと、あっさりこう言われました。
「奥様の口座からでも、返済できますよ」

なんやねん! どっちやねん!(笑)
結果的には、妻の口座から返済して、当初の整理どおりに完了。
事前の説明とは違いましたが、税金の論点を確認できたのは無駄ではなかったと思います。
金融機関の説明は、窓口や時期で変わることがあります。
大きな手続きの前は、何度か確認しておくと確実です。
連帯債務やペアローンで、片方のお金でもう片方の負担分まで返すと、夫婦間でも贈与税が絡む可能性があります。
大きな金額を動かす前に、税務署や税理士に確認しておくと安心です。
投資の期待リターンと、返済で減る利息

当時の僕は投資の期待リターンを重視していました。
ただ、株式投資に年5〜7%を期待しても、実際のリターンは保証されません。
繰り上げ返済なら、返した元本にかかる利息を払わずに済みます。
変動金利なので、今の1.575%がずっと固定されるわけではありません。
今後金利が上がれば、返済で減らせる利息も大きくなります。
金利1.575%が続くと仮定した概算です。
- 返済なし:残債1500万円を、残り25年で返す
- 750万円を返済:残りを10年ちょっとで返す
支払う利息の差は、ざっくり200万円以上。
※実際の利息は、今後の金利で変わります。
ただし、利息を減らす代わりに失うものもあります。
| 確認項目 | 返す前に確認したいこと |
|---|---|
| 手元資金 | 返したお金は取り戻せない。教育費などに使う現金は残しておく |
| 団信の保障 | 団体信用生命保険は残債を返す保障。返済で残債が減ると、その保障も減る |
| 住宅ローン控除 | 控除期間中は、残高が減ることで控除額も減る場合がある |
期待リターンと金利の大小だけでは、決められない。
手元のお金や保障、借金があることへの気持ちも含めて考えたいところです。
残り750万円は、金利3%を再検討の目安に
- 繰り上げ返済後の残債:約750万円・変動1.575%
- 変動金利が3%を超えてきたら、再度の繰り上げ返済を検討
- NISAへの新規積立は2026年7月にストップ。余剰資金はまず手元に残す(積立をやめた理由)
3%は、わが家の検討の目安です。
全部返すか、まったく返さないかに決め切らず、金利を見ながら段階的に考えます。
この目安の考え方は、続編の「繰り上げ返済のタイミングは金利何%から?投資派の僕の目安は「3〜4%」」に、計算も交えてまとめました。
投資を続けながら、借金を減らす。
今回は、それがふたりとも納得できる選択でした。
今も運用を続けているNISA口座は楽天証券です。
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